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東日本大震災で被災した小学生にランドセルを贈ろうと、メーカーの協和(東京都千代田区)が不要になったランドセルの寄付を募ったところ、約1週間で全国から3万個以上が集まった。修繕や配送が追い付かないため募集を中断したほどで、同社は「寄付した人と被災者の心をつなぎたい」と意気込んでいる。津波に流されたランドセルの写真を見た同社幹部が寄贈を発案。3月23日からホームページで呼び掛けると、31日までに3万個以上が集まった。置き場がなくなり、今は募集をやめたが、申し出は後を絶たないという。今年初め、プロレス漫画タイガーマスクの主人公などを名乗った児童施設へのランドセル寄贈が相次いだ際も注文が増えたが、常務小森規子さん(58)は「その時とは比較にならない」と驚く。「このランドセルで無事卒業できました。(被災地の)皆さんも無事卒業してほしい」「一緒にいるから頑張ろう」。そんなメッセージもたくさん添えられていた。同社も3000個の新品を用意したが、「ランドセルに詰まった楽しい思い出やわくわくした気持ちをつなぐという点で、新品以上の意味がある」(広報課)。約150人の社員がほぼ総出で、革磨きや金具の修理などに当たっており、使えるものから送り始めた。悩みの種は送り先がなかなか決まらないことだ。寄贈の案内を東日本の自治体に400通以上、FAXや電子メールで送ったが、連絡が来たのはわずか。発送が済んだのも4カ所にとどまっており、「被災地からの転校生も含め、必要としている人の情報がほしい」としている。
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